ティッシュ三昧。

　・・・ポケットティッシュに、その後がありまして。
　ハクのロッカーに増えていったポケットティッシュが、とうとう５０を前にし始めた頃、ハクさんは至って普通に出勤しました。
　暗い女子ロッカールーム、電気を付けようとふと視線を前に移したら。
　・・・・・・なんか、見慣れない段ボールが置いてある・・・。
　つーか、昨日までなかった。昨日帰る時には絶対なかった。
　電気を付けて、そーっと中を覗いてみると・・・。
　底一面に並んだポケットティッシュが入ってました。
　もしやもしやと思うハクの頭には、例のおじいちゃんしか浮かびません。
　思わず名前を呼んで聞こうと思ったら、タイミング良くそのおじいちゃんが現れまして。
「おっ、ハクさん来たか！」
「はい、来ました。それでですね・・・」
「向こうの休憩所に、ティッシュ置いといたんだけどな？ドンドン他の奴らが持っていっちまうんだ。だからそっちに置いといた！ほらっ、持っていきな！」
　やっぱり箱ごとキープしていたんですね・・・っ！！
　でもね、善意なんですよ。ティッシュはあっても困るモノじゃないから、イッパイイッパイ、ハクにあげようとしてくれる善意なんですよ。
「あ、ありがとうございます。それじゃ、あとで・・・」
「なくなっちゃうぞ？だからほらっ、持っていけ！」
「そ、そうですね・・・」
　ハクさん、この場で５個ほどもらいました。
　もうロッカー大変な事になってます。
　山です。ポケットティッシュの山があるんです。
　初めからこれほど大量にもらうと分かってればあらかじめ袋に入れたんですが、そんな事予想すらしなかったので、そのままポイポイいれておいたんですよ。
　それがこんな結末に・・・っ！！
　もう無理。ティッシュ入らない。つーか、ティッシュの山の上に、自分の鞄をそーっと乗せる（そうしないと雪崩れる）ようになっちゃって・・・。
　毎日持って帰ってるけどやっぱり追いつかないっ・・・！どうすりゃ良いんだ・・・っ！！
　悩むハクを余所に、おじいちゃんはとってもとっても嬉しそうで・・・。
　あとどれぐらい持って帰り続ければ良いんだろう・・・。
　仕事の合間の休憩中、ちょっぴり途方に暮れていたら、またおじいちゃんがやってきまして。
「持っていったか？まだあるだろ？持っていけ持っていけ！」
「あ、そ、そうですね・・・」
　曖昧に返事をするも、ハクが箱からティッシュを出すまでは動く気配が見えず。
　とりあえず、５個ほど手にとって振り返ると、おじいちゃんは超絶笑顔で「もっと取れ」と圧力をかけます。
　そして更に５個。そしてもう２個。
　ハクがロッカーに投げ込むのを見届けて、ウンウン頷いて戻っていきました。
　・・・まぁ、ね。戻せば良いのよ。分かってるのよ。でもさ・・・。やっぱりちょっと嬉しいじゃないですか。
　たかがティッシュでも、こうしてハクの事気にかけてくれて、一生懸命キープしてくれちゃったり。
　それをね、戻すってのは、やりたくないし出来ないんだ。
　だから、ハクは毎日鞄にポケットティッシュを入れて帰っています。
　・・・・ただ、今の状態でロッカー検査が入ったら、ものすごく恥ずかしい思いをする事は間違いないです。

　ローソンで、リラックマフェアーをやっておりますね。
　無茶苦茶幸せそうな顔で、ドーナツ頬張っておりますよ、あのリラックマ。
　でも、あの顔みて、皆さんハクを思い出しちゃったりするんでしょ・・・っ！？
　確かに親近感沸く風情ですけどねっ・・・！！
　ソレと前もって書いておきますっ！イベントでハクさんに会った時あげようとか思って、グッズ集めなくて良いですからね！？
　もうすでに、身内から貰い始めてるから。←しかもティッシュ。
　・・・今まで、自分でお金出してリラックマグッズ買った事ないんですけど、なんか・・・着実に集まってきてる気がするのは気のせいかな、うん・・・。