その時その時楽しんでいるモノを、無節操に書き連ねています。
日常、ゲーム、手芸以外にも、お人形も普通に登場しております。
大きさ、メーカー、性別も様々、意志を持って話している時もありますから、苦手な方はご遠慮ください。
微温猫庭園というディーラー名で、イベントに参加しています。
写真の無断転載も禁止です。
いつもよりちょっと長めに朝ご飯の後片付けを済ませたら…。
捲簾が居ませんよ?
大抵はソファの上でお座りして僕の事を待ってるか、お部屋のお片付け(僕が散らかした本や雑誌を隅に纏めてくれてるんです)をしてるのに…。
どこに居るんだろう?
適当に部屋を覗いて回ったら…、いました、寝室に。
ベッドにお座りして何してんだろう…?
「フンフンv」
…僕の枕、両手でムニムニしてる…っ!
ほらっ、子猫ちゃんがよくやるでしょ!
母猫におっぱい出して欲しくて、手で必死にムニムニするやつ!
あれを僕の枕にやってるんです!
一生懸命に!
しなやかな尻尾をピーンと伸ばして!
宇宙一の可愛らしさです!
「ふーv」
あれ、終わりかな?もうちょっと見たかったんだけど…。
名残惜しかったんで、そのまま声を掛けないでいたら、捲簾は僕の枕にポフッと顔をうずめました。
「…てんぽのにおい~v」
しばらくフンフンした後、顔をあげた捲簾はまたムニムニを再開しました。
とってもとっても可愛い姿だけど、もしかしたら寂しかったのかも…。
だけど、物分かりの良い子猫ちゃんだから、言うに言えなくて枕で気を紛らわせてたんでしょうか…。
「…捲簾」
呼ぶと、お耳がこちらを向くのと同時に、お顔もこちらを向いた。
「おかたづけおわったか!?」
「終わりましたよ」
「そうかそうか、よかったな!」
「捲簾、お天気も良いしお散歩行きましょうか?」
「いく!」
「捲簾のお気に入りのカフェで、お茶も飲んでケーキも食べちゃいましょう」
「たべちゃう~v」
ニッコニコの笑顔になった捲簾は、ベッドから降りて準備を始めました。
僕も戸締まりしようかな?
「…てんぽ?」
「はい?」
「…だっこでつれていってくれるか?」
可愛くて愛しい捲簾の、小さなお願い。
僕の答えは、当然一つです。
「行きも帰りも抱っこしましょうね?」
「んふ~v」
目を細め、ホッペをピンク色にした捲簾は、また準備を始めました。
これから寒い季節が来ますけど、僕はヌクヌクで過ごせそうです。
だって、小さくてでも大きな存在の捲簾を、抱っこして過ごせるんですから!
今年の冬も良いシーズンになりそうですv
捲簾が居ませんよ?
大抵はソファの上でお座りして僕の事を待ってるか、お部屋のお片付け(僕が散らかした本や雑誌を隅に纏めてくれてるんです)をしてるのに…。
どこに居るんだろう?
適当に部屋を覗いて回ったら…、いました、寝室に。
ベッドにお座りして何してんだろう…?
「フンフンv」
…僕の枕、両手でムニムニしてる…っ!
ほらっ、子猫ちゃんがよくやるでしょ!
母猫におっぱい出して欲しくて、手で必死にムニムニするやつ!
あれを僕の枕にやってるんです!
一生懸命に!
しなやかな尻尾をピーンと伸ばして!
宇宙一の可愛らしさです!
「ふーv」
あれ、終わりかな?もうちょっと見たかったんだけど…。
名残惜しかったんで、そのまま声を掛けないでいたら、捲簾は僕の枕にポフッと顔をうずめました。
「…てんぽのにおい~v」
しばらくフンフンした後、顔をあげた捲簾はまたムニムニを再開しました。
とってもとっても可愛い姿だけど、もしかしたら寂しかったのかも…。
だけど、物分かりの良い子猫ちゃんだから、言うに言えなくて枕で気を紛らわせてたんでしょうか…。
「…捲簾」
呼ぶと、お耳がこちらを向くのと同時に、お顔もこちらを向いた。
「おかたづけおわったか!?」
「終わりましたよ」
「そうかそうか、よかったな!」
「捲簾、お天気も良いしお散歩行きましょうか?」
「いく!」
「捲簾のお気に入りのカフェで、お茶も飲んでケーキも食べちゃいましょう」
「たべちゃう~v」
ニッコニコの笑顔になった捲簾は、ベッドから降りて準備を始めました。
僕も戸締まりしようかな?
「…てんぽ?」
「はい?」
「…だっこでつれていってくれるか?」
可愛くて愛しい捲簾の、小さなお願い。
僕の答えは、当然一つです。
「行きも帰りも抱っこしましょうね?」
「んふ~v」
目を細め、ホッペをピンク色にした捲簾は、また準備を始めました。
これから寒い季節が来ますけど、僕はヌクヌクで過ごせそうです。
だって、小さくてでも大きな存在の捲簾を、抱っこして過ごせるんですから!
今年の冬も良いシーズンになりそうですv
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悟浄、そろそろテシテシ終えますかね?
猫ちゃんって、おててでテシテシ叩いたりするじゃないですか。
勿論、悟浄もするんです。気になるモノをテシテシ。
今は、カーテン留めに付いてるフリンジをテシテシしてるんですよ。
悟浄の背よりもちょっと高めに位置してるので、手を伸ばしてテシテシするのに良いんでしょうね。
でも、そろそろ飽きてくれないですかね…。
さすがに僕が寂しいんで(笑)。
テシテシしてる悟浄は、メチャクチャ必死な顔していて、僕の存在を忘れてるようにも見えちゃうし…。
……あ、そうだ。
キッチンに向かいお湯を沸かして、カップに悟浄の大好きな魔法の粉を入れて。
熱々のお湯をカップに半分、足りない分は牛乳を注いでいると…。
「んにゃ~v」
来た来た!
「ココアのにおいがする~!」
「はーい、ココアですよ。昨日焼いたバタークッキーも食べましょうね?」
「たべちゃう~v」
ニコニコした悟浄は、自分の椅子によじ登っていきます。
「良いテシテシは出来ましたか?」
「うん。いいテシテシだった。まんぞくだ!」
「それは良かったです」
満足そうに頷く悟浄の前に、牛乳で程よく冷めたココアとクッキーを乗せた皿を置いてあげる。
「おいしそv」
「沢山召上がれv」
「はーいv」
遠慮なくクッキーを摘んで、迷いなくお口へ。
「さくさくあまあまで、んまいv」
「良かったですね!」
「うん!しわわせ!」
僕だってしわわせです。
悟浄がちゃんと僕を見てくれてますから!
甘いクッキーとココアに悟浄の笑顔。
今年の冬も温かく過ごせそうです!
猫ちゃんって、おててでテシテシ叩いたりするじゃないですか。
勿論、悟浄もするんです。気になるモノをテシテシ。
今は、カーテン留めに付いてるフリンジをテシテシしてるんですよ。
悟浄の背よりもちょっと高めに位置してるので、手を伸ばしてテシテシするのに良いんでしょうね。
でも、そろそろ飽きてくれないですかね…。
さすがに僕が寂しいんで(笑)。
テシテシしてる悟浄は、メチャクチャ必死な顔していて、僕の存在を忘れてるようにも見えちゃうし…。
……あ、そうだ。
キッチンに向かいお湯を沸かして、カップに悟浄の大好きな魔法の粉を入れて。
熱々のお湯をカップに半分、足りない分は牛乳を注いでいると…。
「んにゃ~v」
来た来た!
「ココアのにおいがする~!」
「はーい、ココアですよ。昨日焼いたバタークッキーも食べましょうね?」
「たべちゃう~v」
ニコニコした悟浄は、自分の椅子によじ登っていきます。
「良いテシテシは出来ましたか?」
「うん。いいテシテシだった。まんぞくだ!」
「それは良かったです」
満足そうに頷く悟浄の前に、牛乳で程よく冷めたココアとクッキーを乗せた皿を置いてあげる。
「おいしそv」
「沢山召上がれv」
「はーいv」
遠慮なくクッキーを摘んで、迷いなくお口へ。
「さくさくあまあまで、んまいv」
「良かったですね!」
「うん!しわわせ!」
僕だってしわわせです。
悟浄がちゃんと僕を見てくれてますから!
甘いクッキーとココアに悟浄の笑顔。
今年の冬も温かく過ごせそうです!
…ん~、あさごはんたべたあと、てんぽとおねむしてたんだけど、おれだけおきちった。
もうおねむできそうにないし…、それになんだかちびっとおなかがすいちったな。
あさごはんたーくさんたべたのにふしぎだなぁ。
よいしょっ、てんぽをおこさないようにもうふからでて、きっちんへ~!
れいぞうこになにかあるかな…、あれ?
おれのだいすきなのりのにおいがする…。
おれせんようのいすにのぼっててーぶるをみたら、おにぎりある!
らっぷがかかってるおさらに、のりがたっぷりまいてあるおにぎりがいっぱいのってる!
あさごはんでのこったごはん、おにぎりにしてくれたんだ!
…たべていいかな?
とーってもんまそうだから、いいかな?
だいじょうぶ!おれがたべていいおにぎりだ!
だって、このおにぎり、ちっちゃいもん!
…おおきいおててのてんぽが、ちっちゃいおにぎりつくってくれたってことは、おれのだってことだ。
ありがと、てんぽv
さぁて、たべちゃおうv
なかみはわかってる。
しゃけとつなv
おれのすきなやつv
いただきまぁす!
おくちにいれると、ごはんとのりとしゃけがいっしょになって…しわわせ~!
「捲簾?」
てんぽ、おきたんだ!
「フフッ、ホッペがパンパンですよ?」
おにぎりつまってるほっぺをつんつんされちゃったv
「んまいv」
「それは良かった!」
おれがもぐもぐしてると、てんぽはとーってもうれしそうだ。
「イッパイ食べて良いですからね?」
「はぁ~い!」
おいしーおにぎり、だいすきなてんぽのなでなで。
おれ、しわわせ~v
もうおねむできそうにないし…、それになんだかちびっとおなかがすいちったな。
あさごはんたーくさんたべたのにふしぎだなぁ。
よいしょっ、てんぽをおこさないようにもうふからでて、きっちんへ~!
れいぞうこになにかあるかな…、あれ?
おれのだいすきなのりのにおいがする…。
おれせんようのいすにのぼっててーぶるをみたら、おにぎりある!
らっぷがかかってるおさらに、のりがたっぷりまいてあるおにぎりがいっぱいのってる!
あさごはんでのこったごはん、おにぎりにしてくれたんだ!
…たべていいかな?
とーってもんまそうだから、いいかな?
だいじょうぶ!おれがたべていいおにぎりだ!
だって、このおにぎり、ちっちゃいもん!
…おおきいおててのてんぽが、ちっちゃいおにぎりつくってくれたってことは、おれのだってことだ。
ありがと、てんぽv
さぁて、たべちゃおうv
なかみはわかってる。
しゃけとつなv
おれのすきなやつv
いただきまぁす!
おくちにいれると、ごはんとのりとしゃけがいっしょになって…しわわせ~!
「捲簾?」
てんぽ、おきたんだ!
「フフッ、ホッペがパンパンですよ?」
おにぎりつまってるほっぺをつんつんされちゃったv
「んまいv」
「それは良かった!」
おれがもぐもぐしてると、てんぽはとーってもうれしそうだ。
「イッパイ食べて良いですからね?」
「はぁ~い!」
おいしーおにぎり、だいすきなてんぽのなでなで。
おれ、しわわせ~v
きょうは、はろうぃんてやつだ。
…はろうぃんてなんだろ?いつもはろうぃんになると、はっかいとてんぽとにーちゃんで、たくさんかぼちゃたべるけど、かぼちゃのひか?
おそとでもかぼちゃうってるから、そうかもしれないな!
…あれ?でもおばけはどうなんだろ?
かぼちゃのとなりに、おばけいるのはどうしてだ?
………はっ!わかった!おれわかっちゃった!
かぼちゃ、おばけがつくってるんだ!
かぼちゃをつくったおばけが、「おいしいですよ」ってうってるんだ!
なるほど~!
ありがと、おばけ!
おれ、おいしーかぼちゃたーくさんたべちゃう!
…悟浄が日記がわりにしているスケッチブックを見ていた八戒は、口許が緩むのを抑えられない。
小さい悟浄は、一生懸命にカボチャを食べる理由を見つけ納得したのだが、その考えが可愛くて仕方ない。
「ホントに可愛い子ちゃんなんだから」
クスクス笑ってスケッチブックを閉じると、隣でスピスピお昼寝している悟浄の頭をそっと撫でた。
カボチャをたっぷり使ったパイはすでに出来上がっているし、オーブンには熱々のカボチャグラタンがその時を待っている。
天蓬と捲簾も、そろそろクッキーや料理を持ってやってくるだろう。
理由なんて、本当はなんでも良いのだ。
みんなで笑って美味しいモノを食べて。
そうして過ごす事が出来れば、なんでも。
「悟浄~、そろそろオネムはないないしましょうね~?」
「…んにゃ~…」
プクプクホッペをつつきながら、これから訪れる時間に八戒は目を細めた。
…はろうぃんてなんだろ?いつもはろうぃんになると、はっかいとてんぽとにーちゃんで、たくさんかぼちゃたべるけど、かぼちゃのひか?
おそとでもかぼちゃうってるから、そうかもしれないな!
…あれ?でもおばけはどうなんだろ?
かぼちゃのとなりに、おばけいるのはどうしてだ?
………はっ!わかった!おれわかっちゃった!
かぼちゃ、おばけがつくってるんだ!
かぼちゃをつくったおばけが、「おいしいですよ」ってうってるんだ!
なるほど~!
ありがと、おばけ!
おれ、おいしーかぼちゃたーくさんたべちゃう!
…悟浄が日記がわりにしているスケッチブックを見ていた八戒は、口許が緩むのを抑えられない。
小さい悟浄は、一生懸命にカボチャを食べる理由を見つけ納得したのだが、その考えが可愛くて仕方ない。
「ホントに可愛い子ちゃんなんだから」
クスクス笑ってスケッチブックを閉じると、隣でスピスピお昼寝している悟浄の頭をそっと撫でた。
カボチャをたっぷり使ったパイはすでに出来上がっているし、オーブンには熱々のカボチャグラタンがその時を待っている。
天蓬と捲簾も、そろそろクッキーや料理を持ってやってくるだろう。
理由なんて、本当はなんでも良いのだ。
みんなで笑って美味しいモノを食べて。
そうして過ごす事が出来れば、なんでも。
「悟浄~、そろそろオネムはないないしましょうね~?」
「…んにゃ~…」
プクプクホッペをつつきながら、これから訪れる時間に八戒は目を細めた。
暑い日中。人だけでなく、陽光を喜ぶ緑達でさえ、しんなりと下を向いてしまうそんな季節。
暑いからこそ楽しめる、そんなモノが子猫ちゃん達にはある。
決して広い庭ではないけれど、綺麗に手入れされ、多少走り回れるスペースの一角。
ソコに、子猫ちゃん達のリゾートが突如現れるのだ。
「んふ~v」
「んふふ~v」
恥ずかしがる事もなく素っ裸になった子猫ちゃん達は、鼻息荒く太陽の下に飛び出しそーっと片足を持ち上げる。
ちっちゃい足がゆっくりと下ろされた場所は、ビニールプールの内側、澄んだ水が張られている場所。
「ちべてーっ!」
「んきゃーっ!」
猫のクセに、決して水を恐れる事のない子猫ちゃん達は、迷いなく足を漬ける。
「うひゃー!」
「きもちいーっ!」
一気に水へダイブして、全身を水に浸す子猫ちゃん達の顔は、笑顔イッパイだ。
「楽しいですか~?」
開け放した窓の向こう、部屋の中から八戒がヒョイと顔を出し声をかけると、
「たのしーっ!!」
「ありがとはっかいーっ!」
テンションが上がりきった子猫ちゃん達の返事が来る。
「八戒、朝から大変だったでしょ?」
よいしょと、ビニールプールが日陰になるよう、パラソルを差している天蓬もすでにハーフパンツに裸足にビーチサンダルで。
彼も足を入れる気満々なのだ。
「そんな事ないですよ。朝、ちょっと水を入れておいただけですしね」
30度を余裕で超える夏の日々。
いくら子供の方が体温が高いといっても、基礎体力が低い子供は、長期に渡る暑さに対抗できない。
かといって、常に冷房に当たらせるのはまた別の意味で身体に悪い。
八戒は、子猫ちゃん達の身体を考慮して、楽しく涼を取れるよう朝早くからビニールプールに水を張り、午前中遊ばせてあげるのだ。
「ちべたいちべたいv」
「ちべたいちべたいv」
温まりきってしまった身体を、外気に当てられ続けた水が、程よく冷やしていく。
きっちりとパラソルを立てた天蓬は、準備していた椅子に腰掛け水に足を突っ込んだ。
「あ~、良い感じですねぇ」
「なぁ、てんぽv」
ヘラv と笑顔を零した捲簾の目は、悪戯するぞ~という意気込みでキラキラ輝いている。
「・・・臑毛抜いたらダメですよ?」
「・・・・・」
勘を働かせた天蓬がキッパリと言うと、捲簾はぷぅと頬を膨らませ、耳をプルプルと震わせて抗議した。
「またはえてくるのに」
「生えてくるけどダメなんです」
彼にしては珍しいダメ出しに、捲簾はちぇっ!なんて良いながら、ジョウロで遊ぶ悟浄の頭に、プカプカ浮いているヒヨコちゃんを乗せてみる。
臑毛はダメだけど、ソレはソレだ。他にも楽しめる事はたくさんある。
プールには、ジョウロや水鉄砲やプカプカ浮くヒヨコちゃん達。
魅力的な姿で子猫ちゃん達を誘っているのだ。
「ごじょーのかみはあかいから、きいろいひよこちゃんがにあうぞ」
「かわいいか?おれかわいいか?」
「とーってもかわいいぞ」
「んふ~v」
男の子だけど、女の子と同じ褒め言葉をもらう事に抵抗もない悟浄は、素直に喜ぶ。
大好きな人に、どんな形でも良く思われる事は、嬉しい以外ないのだ。
「にーちゃんは、みずてっぽうがにあうv」
「そうか?」
「うん、かっこいいな!」
悟浄にとって、捲簾は初めて出来た同胞で守ってくれる家族だ。
ちょっと年上の捲簾は、悟浄が猫として知らなかった仲間の習性を教えてくれたり、兄として労ってくれたりする優しい存在。
いつかおれもにーちゃんみたいになるんだ!と心密かに思う憧れなのだ。
冷たいお水に大好きな家族。
遠慮もなくバチャバチャ遊んでいる様子を、目を細めて見る天蓬に、ソッと差し出された大人の楽しみ。
「缶のままですけど」
「海の家って感じで、ソレもまた良いですねぇ」
差し出されたビール缶を受け取り、同じように椅子に腰を下ろした八戒と顔を見合わせ微笑む。
「にがいのだ」
「おいしくないやつだ」
ヒソヒソと囁き合う子猫ちゃん達に、また目を細め笑う。
「お昼どうします?」
「身体冷えちゃってますからね。天ぷら沢山乗せた温かいおうどんにして、デザートは白玉ぜんざいで、その後、子猫ちゃん達にはお昼寝してもらおうかなって」
「健康的な夏の日ですねぇ」
「・・・子猫ちゃん達がいなければ、絶対味わえないですね」
「えぇ」
勢いよくプルタブを引き上げると、軽快な音が弾けた。
目の前には、笑顔しかない愛しい子猫ちゃん達。
ビールのツマミには充分すぎる光景を見つめながら、彼らはビールを一気に喉へ流し込んだ。
暑いからこそ楽しめる、そんなモノが子猫ちゃん達にはある。
決して広い庭ではないけれど、綺麗に手入れされ、多少走り回れるスペースの一角。
ソコに、子猫ちゃん達のリゾートが突如現れるのだ。
「んふ~v」
「んふふ~v」
恥ずかしがる事もなく素っ裸になった子猫ちゃん達は、鼻息荒く太陽の下に飛び出しそーっと片足を持ち上げる。
ちっちゃい足がゆっくりと下ろされた場所は、ビニールプールの内側、澄んだ水が張られている場所。
「ちべてーっ!」
「んきゃーっ!」
猫のクセに、決して水を恐れる事のない子猫ちゃん達は、迷いなく足を漬ける。
「うひゃー!」
「きもちいーっ!」
一気に水へダイブして、全身を水に浸す子猫ちゃん達の顔は、笑顔イッパイだ。
「楽しいですか~?」
開け放した窓の向こう、部屋の中から八戒がヒョイと顔を出し声をかけると、
「たのしーっ!!」
「ありがとはっかいーっ!」
テンションが上がりきった子猫ちゃん達の返事が来る。
「八戒、朝から大変だったでしょ?」
よいしょと、ビニールプールが日陰になるよう、パラソルを差している天蓬もすでにハーフパンツに裸足にビーチサンダルで。
彼も足を入れる気満々なのだ。
「そんな事ないですよ。朝、ちょっと水を入れておいただけですしね」
30度を余裕で超える夏の日々。
いくら子供の方が体温が高いといっても、基礎体力が低い子供は、長期に渡る暑さに対抗できない。
かといって、常に冷房に当たらせるのはまた別の意味で身体に悪い。
八戒は、子猫ちゃん達の身体を考慮して、楽しく涼を取れるよう朝早くからビニールプールに水を張り、午前中遊ばせてあげるのだ。
「ちべたいちべたいv」
「ちべたいちべたいv」
温まりきってしまった身体を、外気に当てられ続けた水が、程よく冷やしていく。
きっちりとパラソルを立てた天蓬は、準備していた椅子に腰掛け水に足を突っ込んだ。
「あ~、良い感じですねぇ」
「なぁ、てんぽv」
ヘラv と笑顔を零した捲簾の目は、悪戯するぞ~という意気込みでキラキラ輝いている。
「・・・臑毛抜いたらダメですよ?」
「・・・・・」
勘を働かせた天蓬がキッパリと言うと、捲簾はぷぅと頬を膨らませ、耳をプルプルと震わせて抗議した。
「またはえてくるのに」
「生えてくるけどダメなんです」
彼にしては珍しいダメ出しに、捲簾はちぇっ!なんて良いながら、ジョウロで遊ぶ悟浄の頭に、プカプカ浮いているヒヨコちゃんを乗せてみる。
臑毛はダメだけど、ソレはソレだ。他にも楽しめる事はたくさんある。
プールには、ジョウロや水鉄砲やプカプカ浮くヒヨコちゃん達。
魅力的な姿で子猫ちゃん達を誘っているのだ。
「ごじょーのかみはあかいから、きいろいひよこちゃんがにあうぞ」
「かわいいか?おれかわいいか?」
「とーってもかわいいぞ」
「んふ~v」
男の子だけど、女の子と同じ褒め言葉をもらう事に抵抗もない悟浄は、素直に喜ぶ。
大好きな人に、どんな形でも良く思われる事は、嬉しい以外ないのだ。
「にーちゃんは、みずてっぽうがにあうv」
「そうか?」
「うん、かっこいいな!」
悟浄にとって、捲簾は初めて出来た同胞で守ってくれる家族だ。
ちょっと年上の捲簾は、悟浄が猫として知らなかった仲間の習性を教えてくれたり、兄として労ってくれたりする優しい存在。
いつかおれもにーちゃんみたいになるんだ!と心密かに思う憧れなのだ。
冷たいお水に大好きな家族。
遠慮もなくバチャバチャ遊んでいる様子を、目を細めて見る天蓬に、ソッと差し出された大人の楽しみ。
「缶のままですけど」
「海の家って感じで、ソレもまた良いですねぇ」
差し出されたビール缶を受け取り、同じように椅子に腰を下ろした八戒と顔を見合わせ微笑む。
「にがいのだ」
「おいしくないやつだ」
ヒソヒソと囁き合う子猫ちゃん達に、また目を細め笑う。
「お昼どうします?」
「身体冷えちゃってますからね。天ぷら沢山乗せた温かいおうどんにして、デザートは白玉ぜんざいで、その後、子猫ちゃん達にはお昼寝してもらおうかなって」
「健康的な夏の日ですねぇ」
「・・・子猫ちゃん達がいなければ、絶対味わえないですね」
「えぇ」
勢いよくプルタブを引き上げると、軽快な音が弾けた。
目の前には、笑顔しかない愛しい子猫ちゃん達。
ビールのツマミには充分すぎる光景を見つめながら、彼らはビールを一気に喉へ流し込んだ。
「とんとんと~んv とんとんと~んv」
「悟浄、おてて疲れませんか?」
「ぜぇんぜん、だいじょうぶぅ~」
ご機嫌全開で、悟浄は一生懸命に僕の肩を叩いてくれてます。
ソレほど肩が凝る方じゃないんで、今までそんな事してもらってないんですが・・・。
なぜか、今日は朝起きた時に、悟浄の方から「おれっ、かたたたきするっ!」って言ってくれたんです。
昨日、特別疲れる事もしなかったのに、どうしてだろう・・・。
「はっかぁい、きもちいいか?」
「はい。悟浄は肩叩きがとっても上手ですね」
「んふ~v」
あ、喜んでる喜んでる。ユラユラしてる尻尾が僕の背中とかに当たってますから、相当喜んで尻尾ブンブンしちゃってますね。
「でも悟浄、どうして急に肩叩きしてくれるんですか?」
「ん~、だって、きょうははっかいがいっぱいのひだから」
「・・・・僕がイッパイ?」
「そう。はっかいがいっぱいのひ~。だからおれうれしーんだ!」
・・・僕の日?思い当たらないんで、壁に掛かってるカレンダーを見たら・・・。
あぁ、そうか。8月8日。8が並んでる。
「いいな、いいな。はっかいがいっぱいのひ、いいひだなv」
「・・・良い日、ですか?」
「うん。いいひv」
こういう場合、嬉しいのは本人だと思うんですよ。
でも悟浄は、僕の日だから嬉しいって、僕以上に喜んでくれちゃってる。
わざわざ肩叩きまでしてくれて・・・。
こんな瞬間に向き合えると、胸の奥の方から、温かくて柔らかいモノがゆっくりと溢れて心を満たしていくのがわかります。
幸福感です。
一人では決して感じる事が出来ない、幸福感で満たされるんです。
「ありがとう、悟浄」
「ん?」
「僕の日を喜んでくれて」
「だっておれ、はっかいあいしてるもん!」
「僕だって悟浄愛しちゃってますよ?」
「おれのがもーっともーっとだもん!!」
「え~、僕だってもっともっとですよ?ソレを証明するために、今日のおやつはプリンにしちゃいましょうね」
「ぷりん~~っvvv」
とっても嬉しくなったらしい悟浄は、僕の背中に抱きついちゃいました。
こんなに小さいのに、僕に大きな幸せをもたらしてくれるんですよね。
「さて、悟浄が肩叩きしてくれたから、身体がとっても楽になったし・・・。一緒にプリン作りましょうか?」
背中に悟浄を張り付かせたまま立ち上がる。
「つくる~~v」
落ちないようにしがみついてきた悟浄を、しっかりとオンブして、キッチンへと向かう。
今日のプリンは、いつもよりちょっと甘めになっちゃいそうですけど・・・。
二人で作るから、仕方ないですよねv
悟浄が気づいてくれなければ、きっと一生気づく事のなかった僕の日。
大事にしなくちゃ。
今度から悟浄の日もしっかりと作って、思い切り甘やかしてあげようと思います。
だって、記念日はイッパイ合った方がいいですもん、ね?
「悟浄、おてて疲れませんか?」
「ぜぇんぜん、だいじょうぶぅ~」
ご機嫌全開で、悟浄は一生懸命に僕の肩を叩いてくれてます。
ソレほど肩が凝る方じゃないんで、今までそんな事してもらってないんですが・・・。
なぜか、今日は朝起きた時に、悟浄の方から「おれっ、かたたたきするっ!」って言ってくれたんです。
昨日、特別疲れる事もしなかったのに、どうしてだろう・・・。
「はっかぁい、きもちいいか?」
「はい。悟浄は肩叩きがとっても上手ですね」
「んふ~v」
あ、喜んでる喜んでる。ユラユラしてる尻尾が僕の背中とかに当たってますから、相当喜んで尻尾ブンブンしちゃってますね。
「でも悟浄、どうして急に肩叩きしてくれるんですか?」
「ん~、だって、きょうははっかいがいっぱいのひだから」
「・・・・僕がイッパイ?」
「そう。はっかいがいっぱいのひ~。だからおれうれしーんだ!」
・・・僕の日?思い当たらないんで、壁に掛かってるカレンダーを見たら・・・。
あぁ、そうか。8月8日。8が並んでる。
「いいな、いいな。はっかいがいっぱいのひ、いいひだなv」
「・・・良い日、ですか?」
「うん。いいひv」
こういう場合、嬉しいのは本人だと思うんですよ。
でも悟浄は、僕の日だから嬉しいって、僕以上に喜んでくれちゃってる。
わざわざ肩叩きまでしてくれて・・・。
こんな瞬間に向き合えると、胸の奥の方から、温かくて柔らかいモノがゆっくりと溢れて心を満たしていくのがわかります。
幸福感です。
一人では決して感じる事が出来ない、幸福感で満たされるんです。
「ありがとう、悟浄」
「ん?」
「僕の日を喜んでくれて」
「だっておれ、はっかいあいしてるもん!」
「僕だって悟浄愛しちゃってますよ?」
「おれのがもーっともーっとだもん!!」
「え~、僕だってもっともっとですよ?ソレを証明するために、今日のおやつはプリンにしちゃいましょうね」
「ぷりん~~っvvv」
とっても嬉しくなったらしい悟浄は、僕の背中に抱きついちゃいました。
こんなに小さいのに、僕に大きな幸せをもたらしてくれるんですよね。
「さて、悟浄が肩叩きしてくれたから、身体がとっても楽になったし・・・。一緒にプリン作りましょうか?」
背中に悟浄を張り付かせたまま立ち上がる。
「つくる~~v」
落ちないようにしがみついてきた悟浄を、しっかりとオンブして、キッチンへと向かう。
今日のプリンは、いつもよりちょっと甘めになっちゃいそうですけど・・・。
二人で作るから、仕方ないですよねv
悟浄が気づいてくれなければ、きっと一生気づく事のなかった僕の日。
大事にしなくちゃ。
今度から悟浄の日もしっかりと作って、思い切り甘やかしてあげようと思います。
だって、記念日はイッパイ合った方がいいですもん、ね?
「にいちゃんとてんぽー、きたかな?」
さっきから悟浄ってば、玄関に何度も何度も足を運んじゃってます。
二人が来るのが待ち遠しいんです。
「はやくこねぇかなぁ~?んまいのよういしてるのになぁ~?」
玄関の扉の前で身体を左右に振って、ひたすら二人を待ってる姿はとってもとっても可愛いです。
「悟浄、もうすぐ二人とも来ますから、こっちでお座りしてたらどうですか?」
「ん~、そうだな・・・、あっ、でもおれがすわったらふたりがきちゃうかもしれないし・・・!」
どうしても玄関から離れられないようです。
別にね、いつもと違わないんです。
ただね、おやつにね、トウモロコシを茹でたんです。
最近はすっごく甘いんですよね~、身もぴっちりと詰まってるし。
夏のおやつって感じがして良いと思ったんで、テン兄さんと捲簾が来る前に蒸して、冷蔵庫に入れる前に、ちょこっと悟浄に味見させたんです。
端の方だけ1センチぐらいを輪切りにしてね、モグモグさせてあげたんです。
そしたらもう喜んじゃって。
早く二人に食べさせてあげたい!って、「遊びに行きますよ~」メールをもらった後からずーっと玄関に張り付いてるんですよ。
「いっしょにたべるんだv にーちゃんもてんぽーもよろこぶぞ~v」
グーにしたおててを口に当てて、クフクフ笑ってます。
「はやく~、こねぇかな~?」
玄関先でクルクル回ったり、ピョンピョンしたり。
そうしてると、やっと二人が登場です。
「おじゃましま~す!」
「こんにちは~、暑いですねぇ」
「きた~~っv てんぽーとにいちゃんきたぁ~v」
思わず飛びついちゃった悟浄を、テン兄さんがしっかりと受け止めてくれました。
「おやおや、熱烈大歓迎ですけど、どうしたんです?」
「あのな、んまいのあるんだ!みんなでたべようっておもって、ずーっとまってたんだ!」
「んまいのがあるのかっ!?」
「そうなんだっ、んまいのなんだっ!」
「ソレは楽しみですねぇ」
テン兄さんはクスクス笑って、片手に悟浄、もう片手に靴を脱いだ捲簾を抱っこしてやってきました。
「はっかいっ、ふたりきた!だからっ、な!?」
「はいはい、すぐに用意しましょうね」
「美味しいのって何です?」
「トウモロコシを蒸したんですよ」
「あぁ、なるほど」
「あと、僕ら用に枝豆をちょっとね」
「良いですねぇ」
二人で顔を合わせて笑い合う。
だって、枝豆とくれば、ね?
テーブルの上には、目に鮮やかな黄色いトウモロコシとタップリの枝豆、ソレに麦茶とビール。
「夏ですねぇ」
僕のグラスにビールを注いでくれたテン兄さんは、次に自分のグラスに注ぎました。
「もうたべていいか?」
悟浄ったら、待ちきれなくてトウモロコシをツンツンしちゃってます。
「沢山食べて良いですよ」
「わぁい!」
「いっただっきまぁす!」
小さい手で掴んだトウモロコシに、二人は一気に齧り付きました。
「んまぁいv」
「とってもとってもあまぁいv」
「それじゃ、乾杯」
「はい、乾杯」
二人でグラスを軽くぶつけて、一気に喉へ流し込みます。
ビールって、この最初の一口が美味しいんですよねぇ。
・・・・ん?
「どうしました、悟浄?」
お口をモグモグさせながら、悟浄が僕の顔をジーッと見てます。どうしたんだろ?
「それって、んまいのか?」
「大人には美味しいんですよ」
「ふぅ~ん」
興味津々って感じですねぇ。
捲簾なんて、ビール缶の匂い嗅いでます。
だけど、飲ませてあげる事なんて出来ませんし・・・。
あれ、テン兄さんなんで笑ってるんでしょう?
「捲簾、お口ちゅっちゅしましょうか?」
「するっ!ちゅっちゅするっ!」
喜んで笑った捲簾が、テン兄さんのお口にちゅってしたんですけど・・・。
「にがあぁぁい~~っ!!」
慌てて麦茶を飲んでます。
「に、にいちゃんっ、びーるってにがいのかっ!?」
「にがい~っ、おとなってへんだっ!そんなにがいのんまくねぇもん!」
「悟浄もちゅっちゅしますか?」
「・・・い、いまはしなくていい・・・」
急いでトウモロコシがモグモグしちゃってますよ。
・・・いつか、二人が大きくなったら、一緒にビール飲んだり出来るんでしょうね。
ソレはソレで楽しみですけど、今はまだ、このままで良いです。
「はっかい、あーんv」
イッパイ開けてる小さい悟浄のお口に、僕は笑いながら取りだした枝豆を放り込んだのでした。
さっきから悟浄ってば、玄関に何度も何度も足を運んじゃってます。
二人が来るのが待ち遠しいんです。
「はやくこねぇかなぁ~?んまいのよういしてるのになぁ~?」
玄関の扉の前で身体を左右に振って、ひたすら二人を待ってる姿はとってもとっても可愛いです。
「悟浄、もうすぐ二人とも来ますから、こっちでお座りしてたらどうですか?」
「ん~、そうだな・・・、あっ、でもおれがすわったらふたりがきちゃうかもしれないし・・・!」
どうしても玄関から離れられないようです。
別にね、いつもと違わないんです。
ただね、おやつにね、トウモロコシを茹でたんです。
最近はすっごく甘いんですよね~、身もぴっちりと詰まってるし。
夏のおやつって感じがして良いと思ったんで、テン兄さんと捲簾が来る前に蒸して、冷蔵庫に入れる前に、ちょこっと悟浄に味見させたんです。
端の方だけ1センチぐらいを輪切りにしてね、モグモグさせてあげたんです。
そしたらもう喜んじゃって。
早く二人に食べさせてあげたい!って、「遊びに行きますよ~」メールをもらった後からずーっと玄関に張り付いてるんですよ。
「いっしょにたべるんだv にーちゃんもてんぽーもよろこぶぞ~v」
グーにしたおててを口に当てて、クフクフ笑ってます。
「はやく~、こねぇかな~?」
玄関先でクルクル回ったり、ピョンピョンしたり。
そうしてると、やっと二人が登場です。
「おじゃましま~す!」
「こんにちは~、暑いですねぇ」
「きた~~っv てんぽーとにいちゃんきたぁ~v」
思わず飛びついちゃった悟浄を、テン兄さんがしっかりと受け止めてくれました。
「おやおや、熱烈大歓迎ですけど、どうしたんです?」
「あのな、んまいのあるんだ!みんなでたべようっておもって、ずーっとまってたんだ!」
「んまいのがあるのかっ!?」
「そうなんだっ、んまいのなんだっ!」
「ソレは楽しみですねぇ」
テン兄さんはクスクス笑って、片手に悟浄、もう片手に靴を脱いだ捲簾を抱っこしてやってきました。
「はっかいっ、ふたりきた!だからっ、な!?」
「はいはい、すぐに用意しましょうね」
「美味しいのって何です?」
「トウモロコシを蒸したんですよ」
「あぁ、なるほど」
「あと、僕ら用に枝豆をちょっとね」
「良いですねぇ」
二人で顔を合わせて笑い合う。
だって、枝豆とくれば、ね?
テーブルの上には、目に鮮やかな黄色いトウモロコシとタップリの枝豆、ソレに麦茶とビール。
「夏ですねぇ」
僕のグラスにビールを注いでくれたテン兄さんは、次に自分のグラスに注ぎました。
「もうたべていいか?」
悟浄ったら、待ちきれなくてトウモロコシをツンツンしちゃってます。
「沢山食べて良いですよ」
「わぁい!」
「いっただっきまぁす!」
小さい手で掴んだトウモロコシに、二人は一気に齧り付きました。
「んまぁいv」
「とってもとってもあまぁいv」
「それじゃ、乾杯」
「はい、乾杯」
二人でグラスを軽くぶつけて、一気に喉へ流し込みます。
ビールって、この最初の一口が美味しいんですよねぇ。
・・・・ん?
「どうしました、悟浄?」
お口をモグモグさせながら、悟浄が僕の顔をジーッと見てます。どうしたんだろ?
「それって、んまいのか?」
「大人には美味しいんですよ」
「ふぅ~ん」
興味津々って感じですねぇ。
捲簾なんて、ビール缶の匂い嗅いでます。
だけど、飲ませてあげる事なんて出来ませんし・・・。
あれ、テン兄さんなんで笑ってるんでしょう?
「捲簾、お口ちゅっちゅしましょうか?」
「するっ!ちゅっちゅするっ!」
喜んで笑った捲簾が、テン兄さんのお口にちゅってしたんですけど・・・。
「にがあぁぁい~~っ!!」
慌てて麦茶を飲んでます。
「に、にいちゃんっ、びーるってにがいのかっ!?」
「にがい~っ、おとなってへんだっ!そんなにがいのんまくねぇもん!」
「悟浄もちゅっちゅしますか?」
「・・・い、いまはしなくていい・・・」
急いでトウモロコシがモグモグしちゃってますよ。
・・・いつか、二人が大きくなったら、一緒にビール飲んだり出来るんでしょうね。
ソレはソレで楽しみですけど、今はまだ、このままで良いです。
「はっかい、あーんv」
イッパイ開けてる小さい悟浄のお口に、僕は笑いながら取りだした枝豆を放り込んだのでした。
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